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Expert プロジェクトファイナンスという領域でエキスパートとして今、歩んでいる。 川島 昇 Noboru Kawashima ストラクチャードファイナンス営業部[2007年入行]Expert プロジェクトファイナンスという領域でエキスパートとして今、歩んでいる。 川島 昇 Noboru Kawashima ストラクチャードファイナンス営業部[2007年入行]

川島 昇 Noboru Kawashima
エキスパート制度活用に至る経緯は? 入行当初はプロジェクトファイナンスが何かさえわかっていなかった。エキスパート制度活用に至る経緯は? 入行当初はプロジェクトファイナンスが何かさえわかっていなかった。

エキスパート制度活用に至る経緯は? 入行当初はプロジェクトファイナンスが何かさえわかっていなかった。エキスパート制度活用に至る経緯は? 入行当初はプロジェクトファイナンスが何かさえわかっていなかった。

入行当初は自分自身がこうしてエキスパートとしてキャリアを歩むことになるとは全く想像していませんでした。プロジェクトファイナンスが何かさえわかっていなかったというのが実際のところです。銀行に就職を決めた動機は、いろんな経営者にお会いできる法人営業が面白そう、というものでした。
入行後は、広島で4年間法人営業に携わった後、自ら手を挙げ、欧州業務トレーニーとしてロンドンに赴任。英語でのビジネスメール作成など初歩的なことから学んでいく日々の中、出会ったのがプロジェクトファイナンスという仕事でした。商品知識は全く無く、ついていくだけで精一杯でしたが、現地スタッフや派遣職員の方の仕事に対するプロフェッショナルな姿に大きな刺激を受けたことを覚えています。
企業の信用力ではなく、プロジェクト自体を評価し融資を行うプロジェクトファイナンスでは、世界中の企業を巻き込んで案件を進めていきます。契約の最終交渉の局面で、多様な国籍・人種の方が30名集うようなラウンドテーブルをSMBCの現地スタッフが取り仕切っている、そんなプロフェッショナルな様子を目の当たりにして、単純に「すごいな」と思いました。
2年間のトレーニー期間を経て、一度は日本に帰国したのですが、欧州での鮮烈な体験が忘れられず、強く希望し、一年後に再度海外赴任させてもらえることに。そこから約7年にわたりロンドンでプロジェクトファイナンスに携わるのですが、実際にエキスパート制度を活用したのは駐在生活の後半から。一人で自信を持って営業ができるようになってきた時期、また、欧州で再生可能エネルギーへの転換が大きな潮流となっていた中で、新たな案件がどんどん生まれてきていた時期でもあり、プロジェクトファイナンスという仕事が面白くなっていた頃でした。

エキスパートとしての現在の仕事は?知見の差が、サービスの差につながっていく。エキスパートとしての現在の仕事は?知見の差が、サービスの差につながっていく。

ロンドンから帰任し、現在は東京で、主に日系企業の海外事業に対するプロジェクトファイナンス組成支援を担当しています。担当セクターは発電、淡水化プラント、交通インフラ、デジタルインフラ等、インフラ分野全般です。プロジェクトファイナンスの仕事において重要なのは、どれだけその分野の知見を有しているかだと思います。
具体的には、こういう形での融資条件がマーケットでは組成実績がある、こういうリスクに対しては民間保険を活用した、などのファイナンスアレンジの知見。そして、市場規模や成長性、競争環境、技術動向、法規制、社会環境などのあらゆる観点から見て、ご相談いただいているプロジェクトに事業性があるかどうかを判断するセクターに対する総合的な知見などです。
このような知見は多様な実務経験を通して培われるものですから、分野のエキスパートとして歩んでいける環境は非常に大切だと思っています。経験も長く優秀なプレイヤーが世界中に大勢いる、厳しい業界ではありますが、お客さまにとっても、事業にとっても最も適切な提案を行うことが、社会のためにもなると信じて、日々業務に取り組んでいます。

エキスパートとしての現在の仕事は?知見の差が、サービスの差につながっていく。

SMBCのエキスパート制度について 目指すキャリアの実現を後押しするために、制度そのものが柔軟に変化している。SMBCのエキスパート制度について 目指すキャリアの実現を後押しするために、制度そのものが柔軟に変化している。

自分自身、制度を活用するにあたって悩んだこともありました。それは、専門性を突き詰めることで自分が成長し、お客さまからの期待に応えられるようになるだろうという期待感の反面、10年、20年という長いスパンを見据えた時、それだけでいいのかという考えもあったからです。専門性を高めていきたいという気持ちと、その専門性だけで大丈夫なのかという葛藤があったのですが、その点SMBCのエキスパート制度は1年ごとの認定のため、どこかのタイミングで別の道に進む選択肢も用意されていました。このことが、私にとっては制度活用の後押しになったと思います。
また、エキスパート制度の開始当初は、認定をされたら原則当該分野での業務に従事する制度でしたが、近年では、より個人の希望するキャリアの実現を後押しするために、認定者の希望次第で認定分野外でのキャリアも展望出来る制度に変更するなど、柔軟な制度設計にアップデートされています。専門性を高めていくことは重要ですが、それは、変化の激しい時代において将来を固定化してしまいかねません。その意味で、SMBCのエキスパート制度は専門性の深化だけでなく、個人個人のキャリア感を尊重したものに、進化していると感じています。

これからエキスパートを目指す方へ 基礎こそ、専門性を磨くために必要だと思う。これからエキスパートを目指す方へ 基礎こそ、専門性を磨くために必要だと思う。

これからエキスパートを目指す方へ 基礎こそ、専門性を磨くために必要だと思う。これからエキスパートを目指す方へ 基礎こそ、専門性を磨くために必要だと思う。

エキスパートとして歩んでいる今振り返って、私が最も重要な時間だったと感じるのは、入行からの4年間、広島での法人営業時代です。日本のメガバンク、そしてSMBCに対するお客さまからの期待値や、社会の要請にどのような目線で向き合っていくべきなのかという視座。提供すべきサービスの品質とスピード感。そして、行動の土台となる、バランスシートの分析などの基本的な金融知識。こうした、お客さまからの信頼を頂く大前提となる基礎を学んだのがその時期でした。
こうした銀行員としての基礎力・心構えは、勤務地や業務内容に関わらず、普遍的なものであり、海外で現地スタッフと共に働く上でも大切なこと。だからこそ、今皆さんにお伝えしたいのは、上っ面の「専門性」という言葉に踊らされないでほしいということです。
金融分野では、私が従事しているプロジェクトファイナンスや、M&Aなどと聞くと専門性が相対的に高い、と感じるかもしれません。しかし、皆さんも働きだせばおわかりになると思いますが、どんな仕事も、専門性がなければお金を稼ぐことはできません。専門性を有し付加価値を提供できなければ、お客さまに選んでいただくことはできず、生き残っていけないのです。そして、私が思うに、SMBCの銀行員としての視座、基本行動こそが基礎であると同時に、専門性の根幹でもあります。それなくしてエキスパートにはなり得ない、と私は思っていますし、皆さんの自己実現という意味でも、基礎こそ大切にしてほしいと感じています。

これからエキスパートを目指す方へ 基礎こそ、専門性を磨くために必要だと思う。

※本インタビューは2023年当時のものです